父、大腸癌になるも無事生還した
お医者さんから「あなたは一億円の宝くじが当たるより価値がある経験をした」といわれた悪運の強い父の話。
ガンは突然やってくる。
父が具合が悪く病院にいったら、そのまま大きな病院に救急搬送されることになったと母から連絡がきた。憩室炎と大腸癌がみつかったらしい。仕事を終えてから急いで実家に帰った。
悪運の強い父
なんと母がたまたま仕事を辞めてから3日後。。父は朝からお腹が痛かったらしい。仕事にいこうとするも結構具合が悪い。
仕事を辞め家にいた母に病院にいきなさい!!といわれ、しぶしぶ親戚が通院していた病院にいってみることになったそう。おかんストップ強力。
しかし、その病院は予約してからじゃないと受付をしていなかったのだ。
それを知らずに病院にきてしまった父。親戚がお世話になってすごくよかったときいたからこの病院に来たという話をしたらなんと診察してくれることになった。
診察をした結果、憩室炎と大腸癌の疑いということがわかり大至急大きな病院に運ばれることになった。憩室は爆発寸前だったらしい。会社にいってたら内臓から大量出血して命が危なかったらしい。
母と病院ファインプレー。
総合病院での診察
町医者から大きな病院に搬送された父。そこでの診断では大腸癌の話がでなかった。
あれ??癌じゃなかったの??搬送してくれた先生が癌だっていってたのに。。
父、困惑する。
しかし大きな病院の先生のいうことに間違いはないと思いなにもいえないでいた。町医者の方が立場が下なのかわからないけど、診断書には癌の疑いと記載したらしいが、総合病院の診断は異常なしだった。
でも町医者の先生はこれはやっぱり癌だよね。そう総合病院の先生に指摘してくれたのだ。総合病院の先生が見落とすくらい出来立てほやほやの早期癌だったということだろう。精密検査をしたところやっぱり癌だったんだ。
ということは町医者にいかなければ見落とされていた癌で、父の癌は進行し取り返しのつかない事態になっていた可能性がある。
運命は決まっている?
母が仕事を辞め家にいたから父を病院にいかせることができ、町医者も予約じゃなきゃ診察してくれないのに診察をしてくれて、そもそも親戚が教えてくれなければ、違う病院にいっていたら。。母の仕事を辞めたタイミングもベスト過ぎてこわい。まるで看病することがわかっていたかのように。。
すべてうまくできている。人間の寿命はやっぱり決まっているのかもしれない。
すぽんさーりんく
憩室炎の治療開始
まず憩室炎の治療から受けることになり、父はそのまま初めての入院となった。食事は現代では当たり前に食べられるものなのに治療のため断食になった。
当たり前が急に当たり前でなくなったこと。病気がみつかったこと。薬に点滴。数時間前まで思ってもみなかった事態になっている現実。
翌日病院にお見舞いにいくと父は元気そうにしていたけど弱っていた。それから母は父が退院するまで毎日病院に通った。片道1時間以上もかかる病院に毎日。看病は大変だ。母も疲れるだろう。
でも母はこういった。
「毎日病院に通うのは疲れるけど、きっと逆の立場だったら当たり前の様にそうしてくれるはずだから仕方ないよね。」
母がさらっと発した言葉は今までの夫婦の絆というか、なんかかっこよかった。もちろん色々な価値観があって正解はない。ただ私が一番しっくりくる価値観だったのだ。
父、一週間で退院する
入院してから一週間後、父は退院をした。
癌があるのに退院??
病院は手術待ちの患者さんも多くベッドも不足している。病人だからといつまでも入院できるわけではないらしい。手術の前日まで自宅静養。
大腸癌の手術
幸い、手術日の決定も早かった。
何ヵ月待ちの人もいる中、父は相変わらずラッキーである。憩室炎での退院から一ヶ月後にくらいに大腸癌の摘出手術が行われることになった。
前日から入院し、手術は3時間ほどで終了した。
大腸癌の手術後、一週間で父退院する
始めての手術を受け安静にしている父。痛み止めを打っていても痛いらしい。
尿管が外れてトイレにいけるようになっても大変らしい。
術後の出血が中で滞留しないよう血の溜まる袋を体外に接続された父。自分の血の入った袋をぶら下げ、点滴と共にとぼとぼ歩く父。
しかし経過は大変良好で一週間で退院できることになった。
お医者さんの話
- 父の癌は進行癌でそのまま気がつかずにいたら出遅れになっていた。
- 転移もなくすべてにおいて順調だったのは奇跡。
- 1億の宝くじに当選するよりも価値のあることが起きた。
そんなことをお医者さんからいわれた父。
たくさんの患者さんをみているお医者さんがそういうなら奇跡なんだろう。
父の悪運の高さがすごい。